Sunday, October 12, 2008

この週末、村上春樹の「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」の下巻を何気なく本棚から取り出して、パラパラと拾い読みしていた。

僕が初めて夢中になって読んだ村上春樹の本。高校2年か3年の頃。馬事公苑のTSUTAYAで買った。15年ぐらい前のことなのに、当時のTSUTAYAの本棚のレイアウトまで、何故かくっきりと良く覚えている。

物語に出てくる「ダニー・ボーイ」という曲、どんな曲だろうと思ってYoutubeで聴いてみた。あぁこの曲...。優しいメロディーに美しい歌声、アイルランドの豊かで伸びやかで、でもどことなくもの哀しげな情景。ちょうどその時、語学exchangeのLivemochaのサイトで、アイルランドで英語を勉強中というフランス人の女の子から友達リクエストが入る。それに応えて、チャットで話しかけてみた。

「アイルランドはどう?」「まぁまぁね。でも天気は最悪よ。」
「ちょうど今、Danny Boy を聴いてた。アイルランドの美しい景色を想像しながらね。」「ふふ、そうね、分かるわ。でも住むとなったら話は別よ。」

それでも、この曲を何度も繰り返し聴きながら、村上春樹を読み返しながら、世界はなんて美しいんだろうと思い、涙がこぼれそうになる。今年の夏、中国の杭州で出会った中国人に、ひとしきり日本の経済や社会について質問された後、最後に訊かれた言葉を思いだす。「この世界は美しいと思うか?」

そう思う。世界は、素晴らしく美しい。

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